2009年8月27日木曜日

ポンペイの悲劇

イタリアでは(ローマでは?かもしれない)、外国人ツアーには必ずイタリア人のガイドを同行させなければならないという規則があるそうです。という訳で、私達のツアーには、クラウディオさんという男性がずっと一緒にいました。彼はポール・モーリアそっくりの素敵なイタリア人でした。でも日本語が全然分からないので、ガイドとしての仕事はしてなかった、と思います。たった一つのことをのぞいては。

そして、もう一人の現地ガイドは、日本人のHさんです。例の、縦列駐車で車をぶつけていた人です。
彼は、すっかりイタリアに馴染んでいる様子がその風貌からも感じられました。濃い髭を蓄えていて、カンツォーネでも歌ったら似合いそうでした。

 その日は、ナポリ、ポンペイのオプショナル・ツアーでした。ポンペイの遺跡をご存じでしょうか?中に入ると、まるで巨大迷路のように石の道が入り組んでいて、一度迷うと二度と出られないし、もし誰かが迷子になったら、見つかるまでガイドや添乗員が捜さなければならないので、絶対はぐれないようにしてくださいね、と添乗員のS氏から何度も言われました。

 しかし、悲劇は起きたのです。

「ここが古代ポンペイの街の横断歩道です」と説明された後で、「横断歩道を渡るところを写真に撮ろう」と言って、私とM 嬢は、お互いに写真を撮っていました。その間、ほんの数秒しか経ってないと思っていましたが、気が付くと周りに誰もいないんです。でも、少し歩けば見つかるだろうと気楽に考えて、二人でうろうろしていましたが、どこをどう曲がって歩いても人影はなく、あれほどS氏から念を入れて言われていたのに、私達は古代遺跡で迷子になってしまったのです!!
青ざめた私とM 嬢は、何とか自分達の一行を見つけようと必死でした。しばらくして、数人の日本人グループを見つけ、よかったあ、見つかったあと喜んで彼らに近づくと、知らない別の日本人ツアーの一行でした。また二人で歩き回り、今度は、さっきとは違う別の日本人の学生ツアーグループに出会いました。今度は、そのツアーのガイドさんらしき人に、事情を話し、とりあえずそのグループに入れてもらうことにしました。そのツアーの学生達の、「あいつら、迷子になったんだ」と言いたげな表情と侮蔑の冷たい視線をもろに感じながら、私とM 嬢の二人は、落ち込んだままポンペイの遺跡を歩いていたのです。

 結局、ツアーのガイドさん同士で連絡をとってもらったおかげで、自分達の一行に無事戻ることができました。ああ、みんなに大迷惑をかけてしまいました!!

ところで、私達二人がいなくなったのを、最初に気付いたのは、イタリア人ガイドのクラウディオさん、つまりポール・モーリアだったんです。何も仕事をしていない訳でははなく、ちゃんと人数確認という重大任務を彼は遂行していたのです。

M 嬢と二人で彼にお礼を言うと、彼は、全然私達を責めることなく、にこにこ笑っていました。

ありがとう、ポール・モーリア!!

0 件のコメント:

コメントを投稿